「提案書」や「要件定義書」は書くのが難しい。読む人がITの専門家ではないからだ。専門用語を使わず、高度な内容を的確に伝えるにはどうすればいいか。「提案書」「要件定義書」の書き方を通じて、「誰にでも伝わる」文章術を伝授する。 第5回「ドキュメントの質を確実に上げる6つの文章作法」、第6回「読みやすい文章の極意は『修飾語』にあり」では、文章全体の「構造と型」を中心に、分かりやすく読みやすい表現法を紹介しました。 今回から2回に渡って、文章の構成要素である「語句の使い方」や「表記法」を解説します。技術者が無意識に使ってしまう分かりにくい表現を紹介し、それを改善するためのポイントを提示します。 専門用語はきちんと説明する 技術者は説明なしに専門用語を使ってしまいがちです。しかし、それでは読み手のことを考えた文書にはなりません。説明もなしに専門用語ばかりを使う文書を信頼しない経営陣や管理職もいます。