【シンガポール=吉村英輝、石鍋圭】91歳で死去したシンガポール初代首相、リー・クアンユー氏の国葬が29日、同国で営まれた。日本や韓国、インド、オーストラリアなど10カ国以上の首脳が参列し、独立と繁栄の基盤を築いたリー氏をしのんだ。 リー・シェンロン首相は弔辞で、英国植民地時代に育ち日本の占領期を生き抜いた経験が、リー氏を「独立への戦い」に向かわせたと指摘。父親でもあるリー氏が、多民族国家を繁栄に導いた功績をたたえた。 雨の中、大勢の市民が沿道でリー氏との最後の別れを惜しんだ。事務局によると、計23カ国から政府代表が出席し、米国からはクリントン元大統領、中国からは李源潮国家副主席が参列した。 安倍晋三首相は出発前、「建国の父であり、アジア、東南アジア諸国連合(ASEAN)の礎を築いた偉大なリーダーだった」とリー氏を称賛した。滞在時間約6時間という強行軍で30日未明、帰国する。 聯合ニュースに