大阪府と大阪市が共同出資する財団法人「大阪国際平和センター」(ピースおおさか、大阪市中央区)が、いわゆる「南京大虐殺」の写真といわれながら信憑(しんぴょう)性が疑われるものや、著作権が確認できない写真を廃棄処分し、慰安婦に関する展示を取りやめるなどしたうえで、30日に改装オープンすることが、関係者への取材で分かった。府議や市議らから「自虐的」と批判されたことを受け、展示内容を精査した。 改装前の3つの展示ゾーンのうち、展示室B「15年戦争(満州事変から第二次大戦まで)」には慰安婦に関する展示があったほか、日中戦争中に旧日本軍が行ったとされ、信憑性をめぐって議論が分かれている「南京大虐殺」のコーナーもあり、中国人の頭部とされる写真などが展示されていた。 改装後は旧日本軍の加害行為についての写真や資料のほか、慰安婦に関する展示を取りやめ、大阪空襲の被害に関する展示を中心に再構成。日清戦争から終
訪米中の安倍晋三首相は29日午前(日本時間30日未明)、ワシントンの米議会上下両院合同会議で演説した。先の大戦への「痛切な反省」に言及し、戦後の日米の和解の歩みを強調。米国人の犠牲者に哀悼を捧げ、アジアの国民に「苦しみを与えた事実」を認めた。「侵略」や「おわび」という言葉は使わなかった。 日本の首相が上下両院合同会議で演説するのは初めて。「希望の同盟へ」と題し、英語で約45分間行った。 首相はワシントン市内の第2次世界大戦記念碑を訪問したことにふれ、大戦で日本軍の攻撃によって多数の米兵が犠牲となった真珠湾やフィリピンのバターン半島などの戦場に言及。「歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈(かれつ)なものだ。私は深い悔悟を胸に黙禱(もくとう)を捧げた」と述べ、「日本国と、日本国民を代表し、先の戦争に斃(たお)れた米国の人々の魂に深い一礼を捧げる」と表明した。 さらに「戦後の日本は、先の大戦に対
【ワシントン=峯匡孝】安倍晋三首相は米上下両院合同会議の演説を英語で行ったが、表現に細心の注意を払っていた。首相の歴史認識に関する発言が注目されていたため、過去に触れつつも「未来志向の日米同盟関係の強化」を自らの言葉で発信したようだ。 首相は演説で、先の大戦について「deep repentance(深い悔悟)」と述べ、「deep remorse(痛切な反省)」にも言及した。訪米前にインドネシアで行ったアジア・アフリカ会議(バンドン会議)での演説の内容を踏襲した。「remorse」は「強い後悔」という意味合いも含むため、「謝罪」というニュアンスにつながる。 首相が英語で演説するにあたり、スピーチライターの谷口智彦内閣官房参与が今月上旬、訪米して米議会関係者や有識者らの意向を探ってきた。 米国内でも米下院議員25人が「歴史問題に言及することで(近隣国との)癒やしと謙虚な和解の基礎を作ることを願
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