イギリスに魅せられた人たちを紹介する「酒都を歩く」(ぶりてん数寄)。1年半ぶりにお届けするのは東大教授からオックスフォード大教授となり、『オックスフォードからの警鐘』(中公新書ラクレ)を出版した苅谷剛彦氏。最新の世界大学ランキングでオックスフォード大は1位。一方の東大は39位だった。その差はどこから来るのか。そして、国際化の必要性が指摘される日本の大学が目指すべき方向は--。教育社会学が専門の苅谷氏に話を聞いた。 世界ランクの裏事情 ニュースで時折、目にする世界大学ランキング。日本の大学の順位の変動に一喜一憂する向きもあるが、そもそもいかなる目的でつくられているのだろうか--。 「ロンドンの金融街シティーは世界中から人や金を集めてきましたが、同じことがイギリスの大学で起きています。ランキングはイギリスの大学が海外から学生や寄付金を集める上でブランディングの機能を果たしています」と苅谷氏は言
教科書で学ぶ歴史を児童生徒に身近に感じてもらおうと、県文書館が各校に出向いて実施する「出前講座」の人気が高まっている。本格的にスタートした2005年度は5回(5校)のみだったが、年々増え、11年度は小中高校で計34回(17校)に拡大した。古文書を「生きた教材」として活用し、児童生徒がじかに触れながら地域の歴史を学べるところが好評だ。 出前講座は、社会科の教員をサポートする授業支援として実施。同館が収蔵する約27万点の中から、訪問校の地元にちなんだものや歴史教科書で知られる著名な人物に関わる史料を選定して各校に持ち込む。文化財の大切さを学んでもらうため、取り扱いに注意しながら子どもたちが実物に触れる機会もつくっている。 使用する史料は、豊臣秀吉や徳川家康が本県各地の関係先に送った文書をはじめ、日米和親条約締結後にペリーをもてなした際の献立の写しなど、歴史の一端が垣間見られる文書も多い。実物を
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