*参加者の所属および肩書きは、すべて会議開催当時のものです。 このページの先頭へ 【報告(1): 典拠コントロールをめぐる動向】 渡邊隆弘(帝塚山学院大学准教授) 現在の典拠コントロールの問題点として、「対象とする実体の問題」、「適用対象とする資料の範囲の問題」、「統一標目の相互運用性の問題」、「運用コストの問題」が挙げられる。標目がないと検索できない時代ではないため、あえて典拠コントロールを行うなら、完璧を期さなければ効果が薄いと思われる。 書誌コントロールの将来に関する米国議会図書館ワーキンググループ報告書に見られる目録作業効率化の流れの中でも、典拠コントロールはそれなりに重視されている。 新しい目録法の枠組みを示した国際目録原則や英米目録規則第二版の後継として刊行されたRDAにおける典拠コントロールの位置づけは、以下の4点に整理できる。 1)典拠レコードが対象としてきたもの(個人