この前に書いた国策スパコンの件、もう一度コメントしておきたい。事実上の「凍結」と判定された国策スパコンだが、先週末に揺り戻しがあり、プロジェクト継続のほうに再び大きく振れた。「科学技術立国の基盤が危うくなる」との批判の嵐に、事業仕分けの判定が吹き飛ばされた格好だが、本当にそうか。私は現行計画のままなら、やはり国策スパコンなど要らないと思う。 報道によると、先週末に菅直人副総理・国家戦略相ら政府首脳や民主党幹部から判定の見直しを示唆する発言をしたのだという。研究者らからの猛反発を受けて、事業仕分けチームの結論をオーバーライトしたようだ。これから先、行政刷新会議による仕分け結果の適否の判断、さらに予算を巡る閣僚折衝という2段階のプロセスが残されているので、国策スパコンの予算が復活する可能性が高くなってきた。 しかし、この国策スパコン「京速計算機」を作る目的は、いったい何なのだろうか。巨額の税金