阪神・淡路大震災を機に発足したボランティア団体「歴史資料ネットワーク」(代表 奥村弘・神戸大大学院人文学研究科教授)が16、17日、淡路島で最大震度6弱を記録した地震の被災地に入り、資料レスキュー(救出)のための調査を実施した。災害が起こると、被災家屋の整理などに伴い貴重な古文書などが捨てられたり、流失したりすることが多い。2日間の調査で救出する資料は見つからなかったが、同団体は「判断に迷う資料があれば一報を」と呼び掛けている。 同団体は阪神・淡路直後の1995年2月、被害を受けた歴史資料を守るため、関西の研究者らが創設した。台風23号(2004年)で被害を受けた豊岡市や、兵庫県西・北部豪雨(09年)の佐用町、東日本大震災(11年)の宮城県など全国各地で活動。古文書を中心に、主に江戸時代から昭和の本や写真、絵画や農具を預かり、簡易修復して持ち主に返したり、公的施設に寄贈したりしてきた。 今