トヨタ自動車が過去最高益を更新するなど、自動車産業の業績が好調に推移している。ここに円安が加われば、日本経済にとってかなりの追い風となりそうだが、国内世論はそうなっていない。円安が進めば景気が良くなるという、かつての「常識」が通用しなくなったのは、日本の産業構造が大きく様変わりしているからである。 円安による効果はこれから トヨタ自動車の2022年3月期決算は、売上高が前期比26.9%増の31兆3795億円、最終利益は前期比26.9%増の2兆8501円と売上高、利益とも過去最高を更新した。国内では円安が大きな話題となっているので、トヨタの好決算は円安によるものと思っている人がいるかもしれないが、そうではない。 同社は3月決算であり、急ピッチで円安が進んだのも3月なので、為替の影響はほとんど受けていない。日産も前期の赤字から一転して黒字の決算だったが、自動車産業の業績が好調なのは、コロナ危機
![トヨタが「過去最高益」でも、日本国内のムードが明るくならない理由(加谷 珪一) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/38ff3835f9b15ef08b14767409c4ef83984e953a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fd%2F3%2F1200m%2Fimg_d3a714b51a4d94ea13d5b6b16b7dfd1040397.jpg)