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村上春樹「ノルウェイの森」を読む: asyuu@forest
関西地方は残暑が厳しい。静かな土曜日の始まりだ。 村上春樹「ノルウェイの森」を読了。 37歳の僕(ワ... 関西地方は残暑が厳しい。静かな土曜日の始まりだ。 村上春樹「ノルウェイの森」を読了。 37歳の僕(ワタナベくん)が大学生活を振り返るシーンから始まる。 ワタナベくんは親友のキズキの自死によって「死は生の対極にあるのではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ」という諦観を持つ。キズキ・直子(キズキの恋人)・ワタナベというトライアングル(死んだ者も生者の中で生きるのだ)の中で、ワタナベは直子を愛するようになるが、彼女は死の方に惹かれ心を病んでいく。 いっぽう大学の同窓である緑は死を受け止め、それに圧倒されない強い女性として描かれている。我々の生に潜んでいる死の影に翻弄されることを拒否する強さだ。 「ノルウェイの森」が多くの読者の支持を得たのは,ある者はワタナベに、ある者は直子・緑に自分の姿を投射することができたからだろう。 ワタナベくんは、療養のため京都の療養所(といってもそれはコミューンのよう
2007/09/30 リンク