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存在の意味や価値の実感 : 正美のまなざし
30年以上も前ですが、カナダの大学で児童精神医学の臨床訓練を受けていたとき、教授の一人から次のよう... 30年以上も前ですが、カナダの大学で児童精神医学の臨床訓練を受けていたとき、教授の一人から次のようなことを教わりました。親や教師、大人たちは子どもの将来を幸福にしようと考えて、子どもに様々な過剰期待をしますが、それが子どもに愛情として伝わることはほとんどなく、それどころか、拒否や否定となって伝わることが多い━というものです。過剰期待は子どものありのままの状態に不満を表明し続けることですから、拒否や否定になるのです。ある意味で、教育熱心な親や教師が陥りやすい過ちです。 異性との関係にのめり込む少年少女が「性行為の最中だけが、自分が相手からありのままを受容されていると実感できる時間だ」と述懐していることを、東京都高校生性教育研究会の調査結果として以前、紹介しました。これは、家庭が子どもに安心や自身を与えることができない状態になっていることを物語っていると思います。子どもにとって家庭は、まず何よ