日本人を待っていた浅い眠り（第1部：第4回）｜今から日本の国家破産に備える方法 | 橘玲×ZAi ONLINE海外投資の歩き方 | ザイオンライン

日本が国家破産するとどうなるのか？ 第4回ではハイパーインフレによってもたらされたもの――海外移住と大家族制――が進む様子を綴る。 海外移住の夢に立ちふさがる現実世界 外苑前で2万円のビジネスランチを食べたあと、次のアポイントメントまですこし時間ができたので南青山の知人を訪問することにした。50歳でリタイアし、マレーシアで海外移住生活を送っていたのだが、円安と地価の下落を見て、外貨資産を円に戻して日本に帰ってきた「海外Ｕターン族」だ。 「実はもう一度、海外で暮らしてみようかと思っているんですよ」 ベネチアングラスに最高級のボルドーワインを注ぐと、彼は言った。 「資産税を創設するとか、所得税率を引き上げるとかいう話がまたぶり返されてるでしょ。それに、日本社会は閉塞するばかりだし……」 ハイパーインフレにもかかわらず人件費は上がらず、失業率だけが上昇し続けた。年間の自殺者数は5万人を超え、自殺

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"実際に財政が破綻し通貨が大幅な円安になっても、いったん海外に流出した製造業は戻ってはこなかった""日本企業の株価は低迷し、海外の投資ファンドの格好の買収対象" もはや理解不能。じゃあ誰が企業を買うの？