[書評] 最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常（二宮敦人）: 極東ブログ

中三女子がサブカル風でカラフルなペーパーバックスの本を夢中になって読んでいるので、何？、ときいたら、本の背を見せてくれた。『最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常 二宮敦人』(参照）とある。 東京藝大の学生のルポルタージュ。そのテーマだけで面白いのだろうなと推測できる。ふと『もやしもん』も連想する。ヤボを承知の上で、「面白い？」ときいてみると、「面白い」と答えてくれたのだが、すでに読書に夢中でさらに話をしてくるふうはない。読後にまたきいてみるかと思ったが、数時間後には読み終えていた。「読む？」と私は聞かれる番である。「読むよ」と受け取る。 読んだ。面白いを通り越して、若い人には劇薬的な本だった。自分が中学生のころにこれを読んでいたらやばいことになっていた、かもしれない。この本に描かれる東京藝大生の純粋でフリーダムな生き方に、確実に魅了されていただろう。 若いってこういうことができる時

[jiangmin-alt]

"実際には池田理代子『47歳の音大生日記』(参照）のように年配者もいないわけではない。"

[piripenko]

“自分というものに純粋な生き方をしていたらそこに辿り着くしかなかった人たちだろうという印象を持った”

[godmother]

「純粋な生き方」をしている人が東京藝大生だとという天才と言えるのはよくわかるけど、そういう生き方を一般にやろうとすると、孤立する。特に日本の田舎は。「純粋」とは何なのか、それすら通じない世の中かも。

[kazgeo]

興味深いと同時に、邦楽や古典芸能などの大学では学ばない芸術との対比について、思ってしまった。