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「戦前」という時代
《昭和五年はいわゆるエロ・グロ・ナンセンスの最後の時代だった。タキシーは「円タク」といって市内一... 《昭和五年はいわゆるエロ・グロ・ナンセンスの最後の時代だった。タキシーは「円タク」といって市内一円(ただし当時東京は十五区)だったのが五十銭で、甚しきは三十銭で乗れる時代だった。満州事変はおこったが半年で終った。世間は軍需景気でうるおったがそれはほんの一部で、全体は不景気だった。ネオンは輝きデパートに商品はあふれカフエーバーダンスホールは満員だった。金さえあれば贅沢できた》(山本夏彦著『「戦前」という時代』文春文庫) 戦後、多くの日本人は「昭和八年はよかった」とおもっていた。当時の物価指数に追いつくのは昭和三十年代である。 戦前の日本人が衣食に困りだすのは昭和十六年から——とはいえ、日米開戦の日、山本夏彦は新橋の天ぷら屋で友人と酒を飲んでいたと回想している。昭和十四年、山本夏彦は半年働いて半年遊ぶという暮らしぶりだった。毎日のように銀座や上野で酒を飲んでいた。 山本夏彦さんに会ったのは一九