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雑感:祭猫
「祭猫」とは「祭のときに出てくる猫」という意味ではない。北宋の詩人、梅尭臣(1002-1060)が愛猫の死... 「祭猫」とは「祭のときに出てくる猫」という意味ではない。北宋の詩人、梅尭臣(1002-1060)が愛猫の死を悼んで作った詩の題である。「猫ヲ祭ル」と読む。 偶々『中国名詩選(下)』(岩波文庫)を眺めていて見つけた詩である。私は漢詩にむろん暗く、梅尭臣なる詩人のいかなる人かは知らない。上記書の解説を読むと、梅尭臣は詩人としては有名であったものの、あまり出世せず、貧困のうちに過ごしたという。確かに同書掲載の梅尭臣の他の詩を読んでも、豊かな暮らしをしている風情ではない。 梅尭臣の猫は「五白(ごはく)」というらしい。同書によれば、五白は元来サイコロを意味するが、彼の猫にも白い斑点が5つあるためにその名をつけた、とのことである。 この詩は死した五白への哀切を素直に歌っている。 詩の中に次のような表現が出て来るところが面白い(以下、書き下し文で、易しい漢字を使う)。 昔 汝は一鼠を噛み く
2011/05/24 リンク