自動車リサイクル研究会／研究成果

ロシア向け中古車輸出の増加 今まで，我々本連載の執筆陣は，国内の自動車リサイクルの現場にとどまらず，国際化する自動車リサイクルに関連のある現場を訪問してきた．近年，大量の中古車や中古自動車部品が輸出されており，その利用・廃棄のプロセスでの様々な問題を未然に防ぐための管理のあり方について考察を深める必要があると考えているためである． 2005年では，日本からの中古自動車が173カ国へ輸出されており，統計上，その台数は経年的に増加傾向を示している．中でも増加が著しいのがロシア向けの中古車輸出である．2002年には乗用車・バス・トラック含めて42,771台の輸出であったが，2005年には日本からの中古車輸出先国第1位となる268,685台まで増加，さらに，2006年の4月期までで93,498台となっている．例年冬場を含む1〜4月の期間は輸出台数が減少し，年間の20％強の輸出台数にとどまっているの