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大澤真幸『不可能性の時代』 - logical cypher scape2
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大澤真幸『不可能性の時代』 - logical cypher scape2
よいまとめ、と言ってしまうと身も蓋もないか。 「理想の時代」「虚構の時代」「第三者の審級」といった... よいまとめ、と言ってしまうと身も蓋もないか。 「理想の時代」「虚構の時代」「第三者の審級」といった大澤語が、わりとよくわかる。 際立って新奇な、というか、「おおっ!」というようなことが書いてあるわけではないのだけれど、各時代の事象というものを、単純な原理によってきれいにまとめて説明しているところが、すごいし面白い。 新奇なことが書いてあるわけでないのだけど、「そうか、そういうことだったのか」と思える。 「資本主義」の運動によって、「第三者の審級」ないし「他者」ないし「現実」というもののプレゼンスが減衰していったのが、「理想の時代」→「虚構の時代」→「不可能性の時代」という流れで、 「不可能性の時代」の不可能というのは、「第三者の審級」ないし「他者」というものを感じることの不可能であって、それの帰結として、多文化主義と原理主義という全く相反するものが出てくる。 この二つは、相反するものだと考