朝日新聞デジタル:柏崎刈羽原発 再稼働の足音（下）-マイタウン新潟

射的、金魚すくい、お好み焼き、ポッポ焼き。約５００の露店を見て回る人たちの熱気で、少し歩くだけで汗がにじんできた。 柏崎市中心部の商店街で１４〜１６日にあった恒例の「えんま市」。中心となる「えんま通り商店街」は２００７年の中越沖地震で３９店舗中８店が全壊した。 人をかき分けながら通りを進むと、建て直された呉服店が見えてきた。 「一時はどうなるかと思ったけれど、お客さんも戻ってきてくれて」。店主の中村康夫さん（５２）は、にぎわう店先を見つめながらつぶやいた。 商店街の復興協議会の会長を務めている。地震後、東電は県に３０億円を寄付した。６月１日現在、原発内で働く約５千人の関係企業の従業員の半数以上は柏崎市や刈羽村に住む。「この街は、多かれ少なかれ東京電力さんに引っ張ってきてもらった」 ――柏崎刈羽原発の再稼働について、どう考えておられますか。 「一歩間違えれば、中越沖地震で、柏崎も