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『死にゆく人』
「覚悟をきめてください、って医師や看護師に言われて・・・今さらリハビリなんて、ってみんなに思われ... 「覚悟をきめてください、って医師や看護師に言われて・・・今さらリハビリなんて、ってみんなに思われているんでしょね。でも最後まで人間としての尊厳を守って、立ってトイレに行かせてあげたい。滑稽でしょうか?でも少なくとも後悔だけはしたくないんです。誰に何を言われても」彼女の夫はがん末期。 がん末期の訪問リハビリの依頼。ただ寄り添う、その苦しみの受容の過程を見守る。私たちにできることはシレている。受け入れがたい「家族の死」を目の前にしてうなだれる家族を前に、語る言葉はわずかでいい。 「(患者さんは)もう歩けません。(死の)覚悟を決めて下さい」と医療者から言われた患者さんの家族。「私は無理な事をお願いするのではありません、ただ、最後まで人間として尊重してあげたい。だからリハビリを最後までさせてあげたいんです」と。大丈夫です、私たちがずっと支えます。 「死にゆく人」を看るのではない。「死ぬまで、生きる