今週の朝日歌壇から(３月17日掲載・其のⅢ) - 臆病なビーズ刺繍

[永田和宏選] (名古屋市・中村桃子) 〇 泣かないで山田先生泣かないで先生のクラスの生徒でよかった (加須市・伊丹慶子) 〇 転びたる姿いくたび流されてそのたび浅田真央立ち上がる (諫早市・内山一二三) 〇 一面に載りし写真の浅田真央落つる間際の涙が光る (名古屋市・浅井克宏) 〇 しばらくは静かであらう戦前の或る日も静かであつたみたいに (前橋市・荻原葉月) 〇 武器輸出三原則もきな臭き匂ひ立ちきて列島は雪 (鎌倉市・月村邦子) 〇 軒下の斑雪に猫の水っぽい足あと残り日の暮れにけり (横浜市・中川節子) 〇 雪道を「歩く」と言わず「漕ぐ」と言う「北越雪譜」のまちにうまれて (ひたちなか市・篠原克彦) 〇 きさらぎの朝あたたかく靄こめて海は水平線をうしなふ (大和郡山市・四方護) 〇 千住の四本煙突案内せしはとバスガールの襟の広きよ (神奈川県・九螺ささら) 〇 しゃ

[ykkykym]

「転びたる姿いくたび流されてそのたび浅田真央立ち上がる」