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「父祖四代の和歌の名門、家名断絶の危機か?」再訂版 - 臆病なビーズ刺繍
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去る二月二日付けの朝日新聞夕刊の「あるきだす言葉たち」欄に、昨年度の角川短歌賞に応募された五十首... 去る二月二日付けの朝日新聞夕刊の「あるきだす言葉たち」欄に、昨年度の角川短歌賞に応募された五十首連作の『シャンデリア まだ使えます』が次席にランクされた佐佐木定綱の「死骸」と題する連作短歌八首が掲載されていたので本ブロクに転載させていただいたうえ、それに対する私の感想なども述べます。 『 死 骸 』 佐佐木定綱 〇 十二時に存在しなくって八時には存在している死骸 〇 チャリの上からまじまじと猫を見るあらぬ方向見ているねこを 〇 ぼんやりと昼飯のこと考える我に生死をつきつけるねこ 〇 死んだねこ段ボールに詰め運びゆく君の黒目に入らぬように 〇 人々の深き憎しみ聞きしのち結婚式の日取りをメモる 〇 いつもより陽気な声を出すときはぼくはなんだかさみしくなる 〇 茹ですぎた即席ラーメンにひとつぶの涙が落ちても変わらねえよな 〇 ねこの血を我が腕より拭うとき流れていた歌口ずさむかな