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30年間手放せなかった「むかし・あけぼの」は、平安の世界へ誘う道しるべ 『むかし・あけぼの 小説枕草子』 (田辺聖子 著) | 山内 直実 | 書評
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30年間手放せなかった「むかし・あけぼの」は、平安の世界へ誘う道しるべ 『むかし・あけぼの 小説枕草子』 (田辺聖子 著) | 山内 直実 | 書評
2016.04.19書評 30年間手放せなかった「むかし・あけぼの」は、平安の世界へ誘う道しるべ 文:山内 直実... 2016.04.19書評 30年間手放せなかった「むかし・あけぼの」は、平安の世界へ誘う道しるべ 文:山内 直実 (漫画家) 『むかし・あけぼの 小説枕草子』 (田辺聖子 著) 出典 : #文春文庫 ジャンル : #歴史・時代小説 『むかし・あけぼの 小説枕草子(下)』 (田辺聖子 著) 私の手許には三十年前、角川文庫から出た初版本の『むかし・あけぼの』が帯つきのままで残っている。昔の家計簿とスケジュール帳をさかのぼって調べてみると、昭和六十一年七月二十五日に京都の本屋で購入していることがわかった。 あのころ、氷室冴子先生の『蕨(わらび)ヶ丘(おか)物語』『雑居時代』を原作にした作品の評判が良く、編集部と相談して次は平安ものをやってみようということになった。のちに手がけることになる『なんて素敵にジャパネスク』にも惹かれたが、『とりかえばや物語』を下敷きにした『ざ・ちぇんじ!』のほうが構成が