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一口ごとに幸せな気分に、日本人の創意工夫で生まれた「オムライス」 | JBpress (ジェイビープレス)
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一口ごとに幸せな気分に、日本人の創意工夫で生まれた「オムライス」 | JBpress (ジェイビープレス)
近所に、夫婦でやっている小さな洋食屋がある。カウンターだけの店内は、10人座るといっぱいだ。奥さん... 近所に、夫婦でやっている小さな洋食屋がある。カウンターだけの店内は、10人座るといっぱいだ。奥さんは気さくにいろいろ話しかけてくる。一方、ご主人は黙々とキッチンを行き来する。 高めの椅子によいしょとよじ登り、メニューを眺める。ひと通り迷った挙げ句、いつものように「オムライス、ください」と言うと、背を向けているご主人がさっと動く。 カンッ、カンッ、カンッ。しばらくして、フライパンを五徳に打ちつける金属音が聞こえてくる。音が鳴り始めると、誰かと来ていても、急に言葉数が少なくなる。ご主人の動きに釘付けになってしまうからだ。 規則正しいリズムでフライパンがあおられ、ご飯粒がパラパラと空中を飛ぶ。ワンジャンプごとに、白いご飯がケチャップの色に染まっていく。あざやかな職人技である。 お次は手早くかき混ぜた卵のなかにチキンライスが投入され、みるみる黄金のひだに飲み込まれていくはずなのだが、なぜかクライマ