アートフロントギャラリーでは柳澤紀子さん「動物のことば」展、オープンです＋拙著『全身詩人 吉増剛造』を書評研究会で採りあげていただきました

老境も 佳境に入りぬ 春炬燵 （高橋 睦郎） 句集『十年』から。1937年の12月の生まれですから、現在は86歳の睦郎さん、「老境も佳境」というのが偽りのない気持ちでしょうか。春なお寒い日の午後を、炬燵に入って暖を取る80歳を越したおじいさん、というのでしょうが、実際の睦ちゃんは（このところお会いしてませんが）、いつもエネルギッシュに動いている、という印象です。三月を詠んだこんな句もあります。「三月の土這ひいづるみな異形」。 代官山にあるアートフロントギャラリー、北川フラムさんがプロデューサーをつとめる現代美術画廊の老舗です、ここでは3月1日から24日まで、柳澤紀子さんの「Words Spoken by Animals（動物のことば）」展を開催しています。版画家として出発した紀子さんですが、近年では版画技法をベースにしながらも、ドローイングや別種の紙などの支持体を取りこんだりしての