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ウイルス禍から救われるべき「弱者」を知る 青木雄二『ナニワ金融道』|高井宏章
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ウイルス禍から救われるべき「弱者」を知る 青木雄二『ナニワ金融道』|高井宏章
新型コロナウイルスの感染拡大は、世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言する事態に発展した。 本コ... 新型コロナウイルスの感染拡大は、世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言する事態に発展した。 本コラムでは前回(3月3日)、細菌やウイルスに関する基礎テキストとして『もやしもん』(講談社)をご紹介した。 この中で私は、新型ウイルスについてこんな見解を示した。 ・すでに完全な「封じ込め」は難しい ・医療リソースの枯渇を回避し、治療法とワクチンの開発の時間稼ぎをするべきだ ・難しいのは感染抑制と経済的ダメージのバランスの取り方だ ・経済的打撃は、ウイルス禍と同じように人の生死を左右する 今回はこの経済的なダメージについて考える必読書として、『ナニワ金融道』(講談社)を改めて推したい。 株式相場の暴落や各国中央銀行の緊急対策といったニュースに目が向かいがちだが、今こそそんな「空中戦」とは違った世界、日本経済の土台である中小・零細企業の現実に目を向けるべきだと考えるからだ。 「ダークサイド金融マ