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第16回・最終回 あこがれの杯(くどうれいん)|書肆侃侃房 web侃づめ
22才、5月。大学をまっすぐ卒業できず、就職も上手くいかず、なぜ自分は盛岡にいるのだろうと思いながら... 22才、5月。大学をまっすぐ卒業できず、就職も上手くいかず、なぜ自分は盛岡にいるのだろうと思いながら事務の仕事をしていた。将来のことを考えるのもおっくうで、自分のからだがどんどん透けていくようなふらふらとした生活を送っていたころ、たまたま入った光原社というお店の硝子食器のコーナーに目を奪われた。硝子食器を飾る硝子棚が初夏のひかりをすべてそこに集めたかのような、清らかなひかりを湛えていた。そのなかでもより一層わたしの眼を引いたのが、小さな杯だった。分厚い硝子のコップに短い脚を付けたような、すこしおもちゃのようないでたちの杯。ふつうの丸みのあるワイングラスよりも繊細さには欠けるし、おしゃれ、きれい、という面持ではなかったが、その頼もしさや誓いにも似た出で立ちにすっかり撃ち抜かれてしまった。すこししか液体が入らなそうなところも愛おしく思えた。手に取ると、ひとつ3000円ちょっと。自分の身入りには
2020/07/26 リンク