エントリーの編集
エントリーの編集は全ユーザーに共通の機能です。
必ずガイドラインを一読の上ご利用ください。
記事へのコメント0件
- 注目コメント
- 新着コメント
このエントリーにコメントしてみましょう。
注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています
- バナー広告なし
- ミュート機能あり
- ダークモード搭載
関連記事
雨守塚
七つまみ 信濃と越後の国境に、尾上岳という山がある。さほど高くはないが深い森に覆われた険しい山で、... 七つまみ 信濃と越後の国境に、尾上岳という山がある。さほど高くはないが深い森に覆われた険しい山で、人が足を踏み入れることはまれである。 南のふもとにある箕内村(みのちむら)は、尾根の谷間に棚田が広がる豊かな村だ。田を潤す沢の上流には水神淵という大きな淵があり、そのほとりにはむかし、雨守堂という小さな堂があったという。 雨守堂はそれこそ茅葺き屋根から雨が漏るほど古びた堂で、中には漆の剥げた古い厨子が置かれているだけだが、いつしかここに覚信という老いた廻国聖が住みついた。覚信は村の百姓仕事を手伝ったり、法事に呼ばれて一つ覚えの経を読んだりして、どうにか日々を食いつないでいた。 しとしと雨降る水無月の夕方。野良手伝いを終えた覚信が堂に戻ると、小さな女の子が一人、軒先で毬をついて遊んでいた。村ではついぞ見かけたことのない器量の良さで、赤い着物もおかっぱの髪もすっかり濡れているというのに、娘はとても