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【源氏物語627 第20帖 朝顔9】源氏は朝顔に手紙をつけて朝顔の姫君に贈る。姫君からは、「秋にふさわしい花をお送りくださったことで ももの哀れな気持ちになっています」と言った返事があった。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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不満足な気持ちで帰って行った源氏は ましてその夜が眠れなかった。 早く格子を上げさせて源氏は庭の朝... 不満足な気持ちで帰って行った源氏は ましてその夜が眠れなかった。 早く格子を上げさせて源氏は庭の朝霧をながめていた。 枯れた花の中に朝顔が 左右の草にまつわりながらあるかないかに咲いて、 しかも香さえも放つ花を折らせた源氏は、 前斎院へそれを贈るのであった。 あまりに他人らしくお扱いになりましたから、 きまりも悪くなって帰りましたが、 哀れな私の後ろ姿を どうお笑いになったことかと口惜しい気もしますが、 しかし、 見し折りの つゆ忘られぬ 朝顔の 花の盛りは 過ぎやしぬらん どんなに長い年月の間あなたを お思いしているかということだけは 知っていてくださるはずだと思いまして、 私は歎《なげ》きながらも希望を持っております。 という手紙を源氏は書いたのである。 真正面から恋ばかりを言われているのでもない中年の源氏の おとなしい手紙に対して、 返事をせぬことも感情の乏しい女と思われることであ