個人所有のウラン化合物譲渡 多治見の女性、阪大に：中日新聞Web

原子力規制庁は十日、核燃料物質のウラン化合物を個人で所有していた岐阜県多治見市の女性から「譲渡したい」との申し出があり、大阪大に引き渡したと明らかにした。二〇〇三年に女性宅の物置で見つかり、鉛のシートを貼って放射線を遮蔽（しゃへい）した金庫に入れて管理していた。女性は「先代から譲り受けた物で、陶磁器のうわぐすりとして使うものだ」と説明しているという。 規制庁によると、原子炉等規制法に基づき核燃料物質を所有する個人は国内に女性しかいなかった。女性は以前から「高齢で使う予定もないので譲り渡したい」と希望しており、今年一月、正式に申請した。同庁が二月十七日付で認めた。 同庁によると、女性の夫が〇三年二月、物置に「ウラン酸ソーダ」と書かれた袋があるのを見つけ、文部科学省に通報。袋には縦八センチ、横五センチ、高さ五センチの黄土色の粉末を焼き固めた物がブリキ製の容器三つに分けて計百五十四個入っていた。

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「二〇〇三年に女性宅の物置で見つかり、鉛のシートを貼って放射線を遮蔽（しゃへい）した金庫に入れて管理していた」