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父の思い出
すぐには理由がわからなかった。 路地を曲がったとたん、郷里の父をなぜか思いだした。私が東京に住むよ... すぐには理由がわからなかった。 路地を曲がったとたん、郷里の父をなぜか思いだした。私が東京に住むようになってからは、年に一、二度しか会えない、ふるさとの父の姿が急に心に浮かんだのだ。 * * * 父は中学校の理科の教師で、アマチュア無線をしていた。もう学校も退職し、無線も最近はやっていない。けれど、私が子供の時分は、父は自分で回路を組んでプリント基板のパターンを起こし、ハンダづけをしていたものだった。凝り性で、細かな作業も根気よくやり遂げるのが父のやり方だ。 「ハンダごてでハンダを溶かすのではない。ハンダごては基板にあて、熱された基板の上にハンダが流れるようにするのだ」 父はそう私に教えながら実際にICの14本のピンを美しくハンダづけして見せてくれた。ハンダが基板をすうっと流れる。ペーストのにおいが鼻をくすぐる。 そうか。ペーストのにおいだ。父のことを思いだした理由がやっとわかった。この路
2013/12/29 リンク