【アート】書斎から画家を知る (1/2ページ) - MSN産経ニュース

「これぞ、個人美術館の魅力」という好企画展が、宮本三郎記念美術館（東京・奥沢）で開催中の「宮本三郎の書斎−絵画と書籍−」。ひとりの画家がどんな本を読み、だれの画集を見ていたのか。表紙絵を描いた書籍、雑誌も紹介しながら、昭和を代表する洋画家、宮本三郎（明治３８〜昭和４９年）の仕事ぶりを浮かび上がらせる。 平成１０年に宮本の遺族から、アトリエの土地、膨大なデッサン類や蔵書が世田谷区に寄贈され、６年後に世田谷美術館の分館として同館が誕生した。「調査をしたときには、あらゆるところに本が積んであった。蔵書は作品と同等という意識を持って、少しずつ整理してきました」と世田谷美術館の橋本善八学芸員は話す。 その後の調査、研究をもとに今回は約３０点の油彩、水彩画、デッサン類とともに２００冊以上の蔵書を展示している。愛用の椅子（いす）や机、イーゼルによって、アトリエの様子も“再現”した。壁面には、女性像の表紙