スポーツナビ | 野球｜プロ野球｜コラム｜野球界に存在する２つの打撃理論を検証

野球における打撃の基本として、「ボールを引きつけて打つ」という言葉が存在する。分かりやすく言うと、「ヒッティングポイントを捕手寄りに置き、ボールをできるだけ身体の近くまで呼び込む」ということ。昨年、パ・リーグ３位ながらクライマックスシリーズを勝ち抜き、日本一に輝いた千葉ロッテの躍進は、金森栄治打撃コーチの指導のもとで、打線がこの基本を見事に体現したことが大きかった。 ところが、野球選手全員がこの打撃を目指しているのかと言えば、そうでもない。「身体の前、投手寄りにヒッティングポイントを置いた方がいい」という声も多く聞かれるのだ。では、この相反する２つの理論は果たして、どちらが理にかなっているのだろうか。 ■“金森理論”で飛躍した和田、城島ら まず、「ボールを引きつけて打つ」という理論について考えてみよう。 金森コーチの打撃理論から言えば、例えば両手で引き戸を開けるときに、両腕を伸ばした状

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金森は選手のタイプをみて自分のバッティング理論を実践してくれればいいコーチなんだが。誰彼かまわず引きつけて打てというのが(少なくとも以前は)