朝日新聞デジタル：震災の記憶・記録、後世に 試行錯誤する博物館や美術館

震災の記憶・記録、後世に 試行錯誤する博物館や美術館震災の記録と記憶を伝える主な取り組み １３メートルを超える津波に耐えた岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」。モニュメントにする作業が始まった＝２０１２年９月 東北地方の博物館や美術館が、東日本大震災の記録と記憶の発信に取り組んでいる。被災者の証言を収録したり、救出した文化財の現状を伝えたり。「当事者」である被災地の文化施設が震災をどう後世に伝えていくのか――。いま試行錯誤が続いている。 避難先の体育館で目の当たりにした光景。介護が必要なお年寄りを連れて身を寄せた福島県南相馬市の男性が、ビデオカメラの前で当時の様子を語り始めた。「寒さをしのげる奥を陣取るのは元気な人たち。出遅れた車いすの人やお年寄りは、寒い玄関口で震えていた」 東京電力福島第一原発事故により、県民約１６万人が県内外に避難する福島県。県歴史資料館は一昨年秋から被災者にインタビュ