質的内容分析によるインターネット・コミュニティの特性と成熟度に関する研究

質的内容分析によるインターネット・コミュニティ の特性と成熟度に関する研究 斎藤 進也・稲葉 光行 Ⅰ．はじめに Ⅱ．インターネット・コミュニティ概念の整理 Ⅲ．インターネット・コミュニティの質的分析 Ⅳ．インターネット・コミュニティの成熟３段階仮説 Ⅴ．結論と課題 Ⅰ．はじめに 昨今のインターネットの急速な普及は、世界中に分散 していた人々の様々な知恵や関心をコンピュータネット ワークで結ぶことによって、多様な情報交換の場の形成 を促進している。それは、同じくコンピュータネットワ ークを使ったグループウェア上での知識交換とは本質的 に異なる。グループウェア・パラダイムでは、支援対象 となる既存の組織が明確であり、一般に義務や報酬など による外発的動機付けによって協調活動が成立する。し かし、インターネット・パラダイムでは、従来の組織の 枠組みを前提としない。また参加者は、各々の興味や