リウマチ情報センター｜日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師研修会23

2010年、米国リウマチ学会（ACR）と欧州リウマチ学会（EULAR）により、関節リウマチ（RA）の新分類基準が発表された。今回の新分類基準発表以前、事実上の標準として使用されていたRAの分類基準は1987年にACRによって作成された基準で、その使いやすさ及び比較的高い特異度により、リウマチ専門医のみでなく一般医にも広く使用されてきた。10年程度前まではこの旧基準による診断はおおむね満足いくものとされてきたが、事態を大きく変えたのはRAに対する治療の大きな進歩であった。この間、アンカードラッグとしてのメトトレキサート（MTX）の標準使用と生物学的製剤の出現により、RAに対する治療介入による寛解導入率が治療開始時期により大きく異なることが判明した。具体的には発症2年以内の加療の開始が関節予後を大きく変える事が証明され、この期間を“Windows of opportunity”として、RAとし