原価計算９：労経費に関わる原価計算の理論と実際 (製造業向けＥＲＰパッケージ Solmics)

今まで、原価計算については、 「原価計算会計の構造」と「製造オーダ別原価計算」でしか触れませんでした。 原価計算は、製造業に携わるものにとっては、相当程度、常識的にわかるものですし、 変に理屈をコネまわすよりも、実践的解法を先に示したほうが良い、というシナリオで解説してきました。 しかし、ここで 部門費と加工費回収に至りましたので、 改めて「原価計算の理論」面を、実務の立場から考察します。 【１】 実際原価計算と標準原価計算 標準原価計算を、実際原価計算に対立するものと誤解している人がいます。 事後原価計算は「実際原価を求める」ために行うのですから、必ず実際原価計算です。 標準原価法でやる実際原価計算は、 実際を、標準と差異に分離しつつ行うことを特徴としています。 【２】 標準原価計算の最大特徴 ズバリ、１つだけを挙げれば「独立計画を立てる品目に標準原価が定められて