悲劇の名騎手 遺品展 : 青森 : 地域 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

競馬の日本ダービーを最年少で制覇しながらも、終戦後に抑留先のシベリアで２３歳で死亡した八戸市出身の騎手、前田長吉さん（１９２３〜１９４６年）の遺品を集めた特別展が、十和田市深持の馬事公苑・称徳館で開かれている。２２日まで。 前田さんは１９４３年６月、「東京優駿(ゆうしゅん)競走」（現在の日本ダービー）を２０歳３か月の史上最年少で制し、その記録は今なお破られていない。翌４４年に軍隊に召集され、中国東北部（旧満州）に出征。終戦後、捕虜としてシベリアに抑留され、４６年２月に２３歳で死亡した。 死因は餓死とも病死とも伝えられ定かでない。日本政府が２０００年、抑留先の収容所跡地から引き取った遺骨をＤＮＡ鑑定した結果、０６年６月に前田さんの遺骨が見つかり、約６０年ぶりに故郷に戻った。 特別展は終戦記念日に合わせて開かれ、日本ダービーを制覇した時の賞状、愛用のブーツやムチなど約４０点が並んでいる。会場を