栗原さん未発表詩発刊 生誕１００年記念 : 広島 : 地域 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

原爆詩「生ましめんかな」で知られる詩人・栗原貞子さん（１９１３～２００５年）の生誕１００年を記念して、市民団体「広島文学資料保全の会」が、栗原さんの未発表作２２編や、交流のあった人の寄稿などを集めた「人類が滅びぬ前に」を発刊した。同会の池田正彦事務局長（６７）は「反核や平和を高らかに訴えた栗原像だけでなく、１人の女性が戦争や戦後を生き抜き、表現を続けた姿が伝われば」と話している。（薮上遼介） 本に収録された未発表作品は２００８年以降、広島女学院大（広島市東区）図書館内の「栗原貞子記念平和文庫」の開設にあわせて資料を整理する過程や、栗原さんの自宅から見つかったもの。 このうち「私は私のうたを」という詩は、〈その人はうたった 炎と血と泥のいくさのうたを〉〈その人は人々がきこうがきくまいが（中略）とどまってきく人のためにうたい続けた〉とつづられ、詩作を通じて戦争や原爆がもたらす被害を表現しようと