大阪・泉南のアスベスト訴訟、国が和解へ : 社会 : 読売新聞（YOMIURI ONLINE）

大阪・泉南地域のアスベスト（石綿）紡織工場の元従業員と遺族による国家賠償請求訴訟で、塩崎厚生労働相は２１日、石綿による健康被害について国の責任を認めた今月９日の最高裁判決を受け、差し戻し審で原告側に和解を申し入れる考えを明らかにした。 近く元従業員、遺族ら原告と面会して謝罪する。 塩崎厚労相は記者会見で、「長い間の裁判でご苦労をおかけした原告の方々に改めておわび申し上げたい。特に亡くなられた方々には大変申し訳ない限りだ」と述べた。 最高裁判決では、原告のうち２審勝訴の５４人は確定したが、２審の敗訴が最高裁で破棄された２８人については、賠償額算定のため大阪高裁に審理が差し戻された。原告らは差し戻し審を待たずに早期救済するよう求めていたが、塩崎厚労相は「司法の関与の下で和解するのが最も早期で公正な解決の道だ」と説明。勝訴が確定した５４人と同等の基準額による賠償を行うことで和解を申し入れる考えを