今！改めてソルフェージュ教育を考える

今！改めてソルフェージュ教育を考える 中島 洋一 本誌では昨年五月号の特集でソルフェージュ教育の問題を取り上げました。 昨年度の特集は音楽大学で教鞭をとる五名の執筆者により、主に音楽大学におけるソルフェージュ教育について様々な角度から問題点が論じられましたが、その特集の反響は大きく、本誌に再三にわたる投稿があり、各々の投稿に対して随時編集部からの回答が掲載され、本年に入ってもその質疑応答が続いております。 ソルフェージュ教育は、あらゆる音楽教育の基礎をなすものであるだけに、その問題を奥深い所まで辿って行けば、音楽教育全般が抱えている様々な問題に突き当たるといえましょう。 例えば加藤氏が問題提起された移動ド固定ドの問題は、単にソルフェージュ学習の技術論にとどまらず、専門教育と一般教育の問題、いかなる音楽を演奏、体験するためにいかなる教育を施す必要があるか、といった教育内容の問題にまで

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「短調において主音を「ド」と読む歌唱法は、学習対象を西洋の十七～十九世紀前半の機能和声音楽に限定すれば、前述したように和音の機能関係をすぐ直感できる」

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移動ドの問題や、コダーイ・システムなど。do (di) re (ri) mi fa (fi) so (zi) la (vi) si