顔を憎んで鼻を切れば、唇も消える: 岡崎京子と、岡崎京子的なるもの

結局、岡崎京子にとっては愛も暴力もエロスもタナトスもただの小道具でしかなくて、失踪も殺人事件も死体も売春もSMも整形も装飾品という意味で等価で、登場人物が抱える空虚や退屈だって右に同じだ。「PINK」のユミちゃんが都会のマンションで飼っているワニと、OLとホテトルの二重生活という刹那的な背景は、どちらもただ作品におけるスパイスでしかない。「リバース・エッジ」の死体も「へルター・スケルター」に描かれる、リリーの崩れていく肉体も、プラステック製の指輪みたいなもの。 ほんとうはなにもない。死体なんてない。空虚や退屈すら存在しない。むろん「無」からの再生もない。だってすべてがはったりなんだから。刺激的なアイテムと、既存のテクストからの印象的な言葉の抜き書きを、巧妙に繋ぎ合わせたパッチワーク。裁縫の技術には確かに長けているが、創造性の欠片もなく、また心を抉る刺もない。あらゆる重苦しいものを、彼女は軽

[Midas]

全く正しい、というか出てきて当然の意見。８０年代的な物への風向きが換った。例えば田中康夫。あの頃ブランドバッグといえばクリスタル。下流の象徴となったのが昨年。同じ歴史の流れ。批判してるのはバカ↓ぞろい

[qinmu]

確かに讃辞にも読めなくないけど、《岡崎京子的なるもの》って何を指しているのかわからない。　《岡崎京子的なるもの》がありふれているというのなら、岡崎を貶していることになるのかも。

[shields-pikes]

褒めてるのか貶してるのか？岡崎漫画に見られる、全てをアクセサリー的に等質化した空虚な感覚が、80～90年代の若者文化を見事に体現してたからこその評価なわけで。作者が無自覚っぽく見えることへの批判なのかな。

[synonymous]

浅薄だねぇ。

[nvs]

岡崎京子作品どくしょかんそうぶん。［yuki19762的なるもの］すきかすきらいか、そんだけ。,↑[批判」だって（ぷ。バカぞろいとか言うてる。

[Desperado]

だよね、賛辞だよね

[I11]

ここまで表象的な評価に徹した評論も珍しい。描写のパーツにだけ着目しているだけで“なにも読んでいない”。そういう読み方をして「岡崎京子と、岡崎京子的なるものが嫌い」になるのは当然だと思う。

[gohshi]

今まであまり岡崎京子読みたいと思わなかったけど、これ読んで俄然興味湧いてきた。ひょっとすると俺がものすごく好きなタイプのマンガかもしれない。

[budapest]

賛辞にしか聞こえない

[watapoco]

かっこいい。言ってることはよく分かる。自分はまったく駄目とは思わないけど。／岡崎京子は絵がとても上手いと思う。お前に絵が分かるのかっていったらあれだけど…

[nennpa]

そんな風に思っていた時期が俺にもありました

[morutan]

まぁ、言われてみればツルツルしてますな

[crow_henmi]

空疎なサブカル信仰と消費文化としての岡崎京子。

[ume-y]

「結局、岡崎京子にとっては愛も暴力もエロスもタナトスもただの小道具でしかなくて、失踪も殺人事件も死体も売春もSMも整形も装飾品という意味で等価で、登場人物が抱える空虚や退屈だって右に同じだ」

[laddertothemoon]

「空虚も退屈も存在し得ないほどに幸福だったのだ」