ブライアン・リグスビー氏は過去10年の大半の期間、自社の資金が必要になったときには米国内外の多くの財務責任者と同じように債券を発行してきた。 しかし昨年末、DNA検査会社ミリアド・ジェネティクスの最高財務責任者(CFO)を当時務めていたリグスビー氏は、16年余りにわたって真剣に検討したことがなかった株式発行という手段に出た。 金利が数十年ぶりの高水準に上昇したことで、いずれの企業のCFOもこれまで何の問題もなかった起債にずっと慎重な判断が必要になった。また、株価が過去最高値圏にあり、ミリアドのような中小企業からイタリアの飲料大手カンパリ・グループや英自動車大手アストンマーティンといった大企業、そしてソーシャルメディアの米レディットなどのスタートアップに至る世界の企業にとって、株式市場で資金を調達する方が合理的になり始めている。 実際、米優良企業の株式発行コストはここ20年余りで初めて債券発