現在の彼の姿からは想像もできない。意外な告白だった。 「実は僕、運動神経が悪いんですよ。子供の頃の体育の成績も全然良くなかったですし、逆上がりもできるか怪しかったくらいです。跳び箱もなるべく跳びたくなかったし、マット運動も周りの子がいろんな技ができる中で、自分だけ前回りと後ろ回りで終了みたいな、そんな感じでした」 千葉ロッテ・加藤翔平。 俊足、強肩でパンチ力も秘め、入団時から三拍子そろった外野手と評されてきた彼の寸評は決まって「身体能力の高さは折り紙付き」とか、そんな風に紹介されてきた。 だが、一体どれだけの人が彼の意外な一面に気がついていただろうか。実は筆者もつい最近まで気づいていなかった。今回はそんな話をしたいと思う。 1991年3月28日生まれ、もうすぐ28歳。 いわゆる「早生まれ」として育った加藤は、周囲よりも身体能力で遅れをとる、そんな幼少期を過ごした。 「両親は(早生まれである