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2016年7月30日のブックマーク (4件)

  • 「善」から降りる―ジャン・ボードリヤール『なぜ、すべてがすでに消滅しなかったのか』 : MAKE SOME NOISE

    なぜ、すべてがすでに消滅しなかったのか たとえ毎日がうまくいかなくて、人と上手く関わることができなくて、孤立して、この世界を呪いたくなったとしても、一日の終わりにはたいてい心は柔らかくなり、心地よい忘却に身をまかせることになる。人間は考え続けることも、抗い続けることも、おそらくはできない。それでないと神経が参ってしまうからだ。そんな中途半端な私には、このジャン・ボードリヤールの力強い抵抗の哲学は、とてもよくわかるが、しかし同時に、どこか危険を感じてしまう書物だ。正直、私は書を読んで強く啓発された。「自己啓発」という用語を使ってもよいと思う。それは世間一般で言われている「自己啓発」とは全く反対のベクトルに作用するものだが、それでも何らかの心の動きを誘発したという点において、書は私にとって「啓発的」な書物であったことは間違い無い。 書は、力強いグローバル資主義への抵抗の書である。ボード

    「善」から降りる―ジャン・ボードリヤール『なぜ、すべてがすでに消滅しなかったのか』 : MAKE SOME NOISE
    fab-lab
    fab-lab 2016/07/30
    "善に反対する者への怒りは、何よりも凄まじい、と言う。自分が善かれと思ってやってるのに、お前はゲームから降りるというのか"/ "政治的文章はどこか硬直化し、悲観的になり、狭い論理の袋小路に入り込んでしまう"
  • 『アメリカ論――アメリカン・ドリームよさらば』

    アメリカのイラク戦争に際して書いたアメリカ論です。 最新のビル解体作業の見事さ。それは、ミサイル発射光景を逆転させた光景である。二一階建てのビル全体が地球の中心に向かってまっすぐにすべり落ちる。あたかも落とし穴に落ちたかのごとく、そのビルは直立した様を失うことなく、案山子のように崩壊するのであり、またビル自体の地面がその残骸を吸収する。それは近代性(モデルニテ)のすばらしい技術(アール)であって、われわれが子供の頃にみた花火の技術に匹敵する。 ――――ジャン・ボードリヤール『アメリカ』 「第一外国語」として英語を学ぶことに、なぜ私は疑問を持たなかったのだろうか。ドイツ語でも中国語でもなく、それが英語でなければならなかった理由は、日という国の戦後と無縁ではないだろう。とは言え、英語教育には感謝しているし、別に屈折した心情はなかった。アメリカ文化、特にハリウッド映画を観て育ち、また英語

    『アメリカ論――アメリカン・ドリームよさらば』
    fab-lab
    fab-lab 2016/07/30
    “唯一の超大国アメリカは、ますますその外部へと勢力圏を拡大している。他者を理解する事が非常に下手....にもかかわらず、アメリカの文化は全世界的に、この文化のせいで苦しまねばならない人々をも魅惑している”
  • 東京国、日本国、国道16号線 - Manachan's World-東京下町日記:楽天ブログ

    2010年05月08日 東京国、日国、国道16号線 (8) カテゴリ:エッセイ集 私は、東京郊外を一周する環状道路・国道16号線の近くで生まれ育ちました。 国道16号エリアは、東京で働くサラリーマン家族がマイホームを買うべく、大挙して移住してきた地域。沿線自治体の人口は、合計1000万人を超え、日の総人口の約1割を占めます。 国道16号沿いは、ロードサイド店舗が集結し、巨大な商圏となっています。ヤマダ電機、洋服の青山、オートバックス、ラーメンの幸楽園、スシロー、お仏壇の長谷川など、全国展開する量販店・チェーン店が、延々と並びます。また、ららぽーと、イトーヨーカドーなどの大型ショッピングセンター、アウトレット、倉庫店など、ありとあらゆる種類の大型店舗が存在し、まるで大量消費社会の縮図のようです。 このハードコアな沿道風景を、美しいと言う人はあまりいません。逆に、「ファスト風土」とか、「1

    東京国、日本国、国道16号線 - Manachan's World-東京下町日記:楽天ブログ
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    fab-lab 2016/07/30
    “国道16号線を境に、その内側は「東京国」であり、外側は「日本国」”
  • 『宮台真司の思想 〈終わりなき日常〉編(下)』

    ■「第三の道」は余儀なくされる「他にはあり得ない道」である 89年から91年にかけての冷戦体制終焉の後、90年代半ばから一挙に進んだグローバル化=資移動自由化が、「大きな政府」をあり得ないものにした。宮台は説明する。「資移動自由化は、新興国の隆盛を促す結果、先進国の輸出産業が、新興国と競争すべく、利潤率均等化則や生産要素価格均等化則通りに労働分配率を引き下げるので、勤労者所得の低下で、外需に加え内需までもが細り、法人税や所得税の税収が減少します。むろん増税は資を国外に流出させます」。宮台は、アンソニー・ギデンズを参照しつつ語る。「第一の道は70年代に破綻した福祉国家政策=『大きな政府』であり、第二の道は80年代の英米を席巻した市場原理主義=『小さな政府』です。第三の道とは『小さな政府』を『大きな社会』で補完する政策で、民主主義をその義である自治、すなわち〈参加〉と〈包摂〉に政策的に

    『宮台真司の思想 〈終わりなき日常〉編(下)』
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    fab-lab 2016/07/30