金融危機が世界を駆け巡っている時なので、「永久財産」という全く違うものを考えてみたい。 先回、少し触れた「フジヤマ方式」とほぼ同じもので、少し文化的香りを持たせたのが「花のパリ方式」である。フランスはある時、次のように考えた。 「この国が永遠に栄えるためには、魅力のあるパリを保つことだ。そうすれば世界の人がパリに憧れを持ち、来てくれるだろう。」 さすが「考える葦」であり、この作戦は見事に当たった。画家、数学者、キュリー夫人、ショパン、ピカソ、文化人、ビジネスマンがパリを訪れてそこに魅せられた。 よくよく観察するとフランス人は理屈っぽいしプライドも高い。おまけに少し人間が辛いところもある。その点ではロシア人の方が遙かに人なつっこいし人間味がある。でもモスクワとパリというとパリの方に花がある。 人は魅力を感じたところにお金を落とす。だからパリに魅力がある間は、パリは安泰だ。 個人で花のパリ方式