出版状況クロニクル88(2015年8月1日〜8月31日) 15年7月の書籍雑誌の推定販売金額は1133億円で、前年比4.2%減。 その内訳は書籍が514億円で、2.6%増、雑誌は619億円で9.3%減、そのうちの月刊誌は8.3%減、週刊誌は13.2%減。 書籍が前年を上回ったのは又吉直樹の『火花』のミリオンセラー化によるものだが、雑誌のほうは月刊誌のマイナスが大きくなるばかりで、ムックやコミックも売れなくなっている出版状況を浮かび上がらせている。 返品率は書籍が41.1%、雑誌は42.6%で、5月から双方が40%を超える高返品率となり、まったく下げ止まりの気配はない。 1で示した上半期売上高の数字に、この7月の販売金額と返品率が重なり、これからの残りの5カ月へと接続していく。 この半年で栗田の売上に相当する販売金額が失われている。その果てに待ち受けているものは何なのか、それが露呈してくるの