こうした混沌としたIoT市場で、パナソニックは「現場発のIoT」をキーワードにして差異化を図っている。その意味をAVCネットワークス社 イノベーションセンター 所長 江坂忠晴氏に聞いた(図1)。「IoTの最前線の現場には、我々の機器が多数使われている。家庭、事務所、工場など、あらゆるフロントエンドにこれだけ多数の機器を提供しているのはパナソニックだけ(図2)。現場の機器から、IoT市場を取りに行く」(同氏)。 江坂氏によれば、機器を単に売るだけではなく、機器の導入によって顧客がその効果を得られるためのノウハウがパナソニックにはあるという。例えば、監視カメラの場合、カメラの設置方法や、収集した画像の解析方法、さらに解析結果の活用法などがパナソニックに蓄積されており、それを顧客ごとに最適化して提供している。 顧客との接点という意味では、ICT企業に比べてかなり優位な立場にある。ただし、現在のま