『スロー・ラーナー』って、店頭で初めてこのタイトルに接する人は、よく「スロー・ランナー」と読み違えるそうです。(『スロー・ランナーの孤独』という小説もあったし。あれ、なかったか……。) このタイトル、たしかにこの本が古典として定着するには、いまいち意味不明……なのかもしれない。 英語で、slow と quick は、頭(mind)の回転の遅速を言い表します。slow = stupid、quick = smart と言い替えられる。いきなり slow learner という言葉に接すれば、ほとんどの英米人が「頭ののろさ」をイメージするでしょう。 して、そんなタイトルを選んだピンチョンの意図は? 「イントロダクション」の最後の文(35ページ)に書かれていると思います。 But as we all know, rock 'n' roll will never die, and education
http://www.shohakusha.com/detail.php?id=a9784775401767 それを「愛嬌」と呼ぶかどうかは別として、相手を構えさせない disarming な亀井先生の語り術。内容的にも新書のようにサラリと読める。題名通り、「小説家」に先立つ「英文学者漱石」の姿を、学生~留学~講師時代を通してただ追うのであって、言い方によっては「それだけ」の本なのだが、これに僕は、自己の根底をぐらつかせてしまった。 垣間見せてもらったのは、東大英文科の始まりの姿である。これが新鮮だった。この歳まで、東大英文科に、始まりがあるということを考えずにいた自分のバカが露呈された。 そのバカは、自分の出身学科を、永遠なる権威のように考えてきたのだ。 そしてその「権威」に自分を委ねてしまったらお終いだからと、オレは堕ちねえぞ、というパフォーマンスばかりやって生きてきたのだった
大日本帝国の精神的支柱となった「国民道徳」――本書は,新たな国家建設に乗り出した明治日本が「国民道徳」を構築した過程とその思想体系,またそこに隠されたジェンダーの罠を,従来語られることのなかった福沢―井上―和辻という系譜を通じて,更に戦後の思想枠組を築いた丸山真男をも視野に入れ,大胆に解き明かす. 第I部 西洋との遭遇――福沢諭吉 第1章 ファミリー、ネーション、モラル 1 御一新 2 家族・ネーション――『西洋事情 外編』 3 モラル――九鬼隆義宛書簡・「中津留別之書」・『学問のすゝめ』 4 家族と世間・私徳と公徳――『文明論之概略』 第2章 残された『覚書』 1 日本士族の気風 2 状況の違いとモラルの模索 3 スペンサー及びミルの「婦人」論と福沢 4 トクヴィルと福沢の「婦人」論 第3章 国民道徳の胎動 1 『時事新報』の道徳論 2 徳の体系 第II部 勅語の時代――井上哲次郎から和
二十世紀、科学が「役に立つ」のは自明のことと考えられていた。 だが「アカデミーの世紀」と呼ばれる十八世紀、学者たちは科学的知識の「有用性」を王や一般社会に訴えることに懸命だった。本書は、パリ王立科学アカデミーの誕生からフランス革命による廃止までの道のりを「科学の有用性」をキーワードに、一次資料を駆使して描き出した文字通りの労作である。 十八世紀前半の科学アカデミーは「科学の共和国」という理念と「技能団体」としての特権という二重性を備えていた。そのなかでフォントネルが数学と自然学の有用性について、技術的応用可能性のみならず「精神的、哲学的と表現される有用性」に言及していることは注目に値する。当時の有用性は「高度に精神的な価値の次元」を含んでいたのである。 十八世紀後半になると、科学アカデミーの主導権はダランベールら啓蒙(けいもう)思想家の手に握られる。とりわけ数学者のコンドルセは、抽象的な理
内 容 公共のための「有用な科学」が追求された時代 —— 。国家による最初の本格的な科学研究機関であるパリ王立科学アカデミーが、科学活動の文化的・社会的な基盤を形成する一方、啓蒙のフィロゾーフの参入によって統治のための科学へと踏み込んでいく過程を、初めて本格的に解明。科学史・社会史・思想史を横断する力作。 目 次 序 章 「アカデミーの時代」と科学の制度化 第Ⅰ部 18世紀前半までのパリ王立科学アカデミー 第1章 学者の社会的地位とアカデミー構想 1 17世紀初頭までにおける学者の社会的地位 2 王の庇護を求めて 3 科学アカデミーと学者の役割 第2章 「有用な科学」の追求と18世紀前半における一定の達成 1 終身書記フォントネルの言説と「有用な科学」の追求 2 「専門性」を生かした副業の模索 —— レオミュルの嘆願 3 政府と科学アカデミーの関係 第3章 「科学の共和国」と外界に対する距
内 容 インドの伝統を汲む長い歴史と多様なる姿をもち、「聖なるもの」を独特のかたちで表現するチベット美術。その知られざる豊饒な世界を、学際的視野から包括的に捉え、アジアの仏教美術と文化史のなかに位置づけた画期的労作。未発表作品を含むカラー写真を中心に多数の貴重図版を掲載する。 目 次 はじめに 第Ⅰ部 第1章 チベットの地理と歴史 1 地勢と風土 2 チベット史の視点と枠組み 3 チベットの歴史概観 第2章 チベットの仏教美術概観 1 知られざる仏教美術 2 チベット仏教美術の素材と形式 3 チベット仏教のパンテオン 4 吐蕃期から13世紀までの初期の美術様式 5 氏族教団の時代 6 16世紀以降の様式 第3章 インドにおけるマンダラの成立と展開 1 マンダラとは何か 2 マンダラの出現と初期密教のマンダラ 3 中期密教 4 後期密教 第Ⅱ部 第4章 ラダック地方アルチ寺三層堂のマンダラ
ブログを久しく書いていなかったので、いつか書こうと思っていたことを書いてしまおうと思う。 The Myth of Vaginal Orgasm(膣オーガズムの神話) Anne Koedtという人が、The New York Radical Womenという雑誌に1968年に寄せた文章である。 出典:http://scriptorium.lib.duke.edu/wlm/notes/ (訳) 女性のオーガズムが論じられるとき、いつも膣オーガズムと陰核オーガズムについて、間違った区別がされている。不感症は一般に、男性によって、膣でのオーガズムを得られなかった女性の過失と定義される。実際、膣はあまり敏感な部位ではなく、生理的に、オーガズムを得るようには作られていない。陰核は敏感な部位で、女性にとってのペニスに相当する。このことは、多くのことを説明してくれるように思われる。まず、女性の間の、いわゆ
6月24日(金)、既に州議会を通過していた「同性婚合法化法案」に、ニューヨーク州のクオモ知事(有名な元ニューヨーク州知事の息子、民主党)が署名し、法案は発効しました。例えば、運動の先頭に立っていた、「SEX AND THE CITY」で有名な女優のシンシア・ニクソンは「勝利」に導いた英雄になっています。全国を二分していたこの問題ですが、何と言ってもニューヨーク州という大きな州が認めたことは大きく、これからは益々全国的な政治問題になってゆくと思います。 では、どうしてこの問題は世論を二分する「大問題」になっているのでしょうか? それはこの「同性婚」という問題が、ある意味では一人ひとりの世界観を代表してしまっているからです。例えば、日本では「日の丸・君が代」は「過去の倫理的敗北の象徴」という人と「現在のコミュニティ統合の象徴」という2つの考え方に分かれて「相容れない対立」になっていますが、それ
日本のTwitterでは3秒に1回「疲れた」「眠い」とつぶやかれている──こんな調査結果が出た。 ミネラルウォーター「ヴィッテル」(サントリー食品インターナショナル)のキャンペーン「Vittel Refresh Tweet」に合わせてツイートを調査。2月16日から3月10日までの約3週間の間、「疲れた」は1日平均2万7241回、「眠い」は同2万8744回つぶやかれていたという。だいたい3秒に1回はつぶやかれている計算だ(1日は8万6400秒)。 1週間で見ると、「疲れた」「眠い」とも水曜日にツイート数が増えていたという。「週の真ん中は『まだ2日あるのか……』と疲労感を感じてしまう人が多いのでしょうか」という。 キャンペーンサイト「Vittel Refresh Tweet」では、ユーザーのTwitterアカウントと連携して過去のネガティブツイートを抽出。Vittelを飲んでリフレッシュしよう
疲れがたまって、体も心もガチガチになってしまったとき、あなたはどうやってリラックスしていますか?今日は「ストレッチ」や「入浴」など、はてなブックマークニュースで人気の高い4つのリラックス法を紹介します。 ■ 体を柔らかくするストレッチ ▽ 開脚や前屈もできる?身体を柔らかくするストレッチを集めてみた - はてなニュース 体をほぐして柔らかくするストレッチには、けがの予防や肩こり・腰痛の緩和、血流の改善、脂肪燃焼や冷え性改善の効果などがあります。また、体をグーッと伸ばすことは、気分転換にもなります。このエントリーには、体の柔軟性を高めるストレッチ方法がまとめられています。開脚や前屈などができるようになるストレッチも掲載しています。 ■ 少しの実践でも効果的なヨガ ▽ リラックス効果抜群!自宅で簡単にできるヨガのススメ - はてなニュース 約4000~5000年前のインドで生まれたヨガは、リラ
『ピグマリオ』は、『花とゆめ』(白泉社)1978年7号 - 1990年20号に連載された和田慎二のファンタジー漫画、およびそれを原作とするテレビアニメである。ギリシャ神話のピュグマリオーン伝説がモチーフになっている。 精霊とルーン国の王との間の子供であるクルトが、母親や村人達を石に変えたメデューサを倒す旅に出る物語。単行本全27巻(花とゆめCOMICS版。後にメディアファクトリーから最終完全版として発売されたMFコミックス版は全12巻)、全5部構成の長編作品である。 連載の経緯 連載の経緯に関してはMFコミックス版の第1巻と第2巻に記載されている。 それによると、『スケバン刑事』第1部が完結する際に編集者から「次にどんなのがやりたいですか」と聞かれた和田が、「少年を主人公にしたファンタジーものがやりたい」と発言したのがきっかけ。当時少年を主人公にした作品は少なく、またファンタジーというジャ
ニュース 「劇場に僕の色を」オーチャードホール、熊川哲也監督が抱負 (7月5日) バレエダンサーの熊川哲也=写真右=が、来年1月から東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールの芸術監督に就任する。(7月5日) [全文へ] テレビ&ラジオニュース 米コミックをアニメ化 (7月5日) 米大手出版マーベル社の人気コミックを日本でアニメ化した作品が、CSのアニメ専門チャンネル「アニマックス」で順次放送されている。(笹島拓哉)(7月5日) [全文へ] テレビ&ラジオニュース リアルな解剖シーンが見所 (7月5日) 日本テレビ系で6日にスタートする連続ドラマ「ブルドクター」(水曜後10・00)の制作発表が行われた。(7月5日) [全文へ] 映画ニュース 「トランスフォーマー3」3D作品で最高成績 (7月5日) 29日(金)から日本公開される映画「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」が
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