日本人ほどマラソンが好きな国民は珍しいようだ。テレビ中継にしても、生放送で、それもスタートからゴールまでノーカットで中継するというのはどうも日本ぐらいだと聞く。 また、日本では多くの人がマラソンの距離を聞かれれば「42.195km」と答えられるが、本書によればこれもかなり珍しいことのようだ。 アメリカでは「26.6マイル」というのが一般的で、厳密には「26マイル385ヤード」なのだが、数字を5つもおぼえるのはめんどうなので、縮めてしまうらしい。そのおかげで、2006年のニューヨークシティマラソンでは、大会のオフィシャルタオルに「ニューヨークシティマラソン26.6マイル」という文字とともに「42.6km」と入っていた、なんてこともあったという。 それほどまでにマラソンについて正しい知識をもつ人も愛好者もたくさんいるにもかかわらず、日本には長らく、ニューヨークシティマラソン、ボストンマラソン、