IT業界はどれほど“ブラック”なのか――。電通の残業問題をきっかけに、企業の長時間残業への眼が厳しさを増している。日経コンピュータはIT各社に時間外労働時間について2016年11月にアンケートを実施。長時間労働が常態化しているとされるIT業界の実態に切り込んだ。 業界全体は増加傾向も、大手は減少 「IT業界は“ブラック”と言われ、プロジェクトの納期に合わせた繁忙期があり、一般的に時間外労働が多い業界と認識されている」(富士ソフト)。実際の時間外労働時間はどうなっているのか。 情報サービス産業協会(JISA)が会員のIT企業を対象に毎年実施する「JISA基本統計調査」によると、毎月の平均時間外労働時間は2012年度から2014年度まで24時間超でほぼ横ばいだった。 一方、IT大手の時間外労働時間は減少傾向にある。 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2011年度に24.98時間だったが、