2002年にクロマグロの完全養殖成功に成功した近畿大学が、クロマグロをはじめとする水産資源の資源管理のために、人工衛星を利用して宇宙から魚の居場所や量などを突き止める「宇宙マグロプロジェクト」の実用化への研究を進めている。 【こちらも】次世代型養殖ビジネス市場、2021年度には16年度の1.5倍に 現在、水生生物の研究で主流の調査方法は、「データ記録タグ」と呼ばれる手法である。アーカイバルタグ、アーカイバルポップアップタグなどいくつかの方法に分かれるが、いずれにせよ、生きている魚の腹部を切開して入れ込んだり、背骨にワイヤーで括り付けるなどしなければならず、遊泳の邪魔になる、傷のために死んでしまうこともあるなど、侵襲性が高いという難点がある。 そこで近大が新しく提唱するのが、データ記録タグの代わりに反射材を水棲生物に取り付け、人工衛星から照射したレーザーの反射光でもって水中の生物の動きを把握